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ハルコ日和別館・ドラマ&CM

昭和生まれのテレビっ子が、ドラマの備忘録を書いたり、お気に入りのCM動画を紹介したりするブログです。

「Nのために」最終回(第10話)ネタバレ感想

 <*この記事は 約4分 で読めます。>

人が何かを隠すのは、やましいことがあるからやと思ってました
誰かを守るために無心に嘘をつく人間もおるんですね

高野(三浦友和)

*画像は全て「Nのために」公式サイトよりお借りしています。

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杉下希美の15年間を演じ切った栄倉奈々

■野口夫妻殺害事件の真相(真犯人は誰?)

野口貴弘(徳井義実)の頭部を背後から燭台で殴り殺害したのは、妻の野口奈央子(小西真奈美)

奈央子はナイフで腹部を刺して自殺した

何故このような結末になったかというと…

・希美は、野口によって「安藤の未来が踏みつぶされる」のを阻止するため、西崎を裏切る…「西崎が奈央子を連れて逃げようとしている」とバラした。

・野口家へ辿りついた西崎は、奈央子を連れ出そうとするが拒否される…奈央子が連れ出してほしかったのは自分ではなく希美だったから…彼女は希美と夫の関係を疑い、二人を引き離すために西崎を利用していたのだった。

安藤望(賀来賢人)が野口家のドアに外側からチェーンをかけた。

「本当に困った時、杉下が助けを求めてくる相手は俺だ…成瀬(窪田正孝)じゃない」…という一種の嫉妬でもあり、祈りにも似た賭けからの行動だった。

そして、

野口と西崎が鉢合わせし、悲劇が起こった。

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(「野バラ荘」を救うためのN作戦1~これがなければ野口夫妻に関わることもなかったはず…。)

■事件に関わったNたちの想い・罪の共有

理解しがたい野口夫妻(特に妻・奈央子)の心理

すぐには理解できませんでした。なぜ夫を殺したのか。たぶん、こういうことかな…と考えました。

野口夫妻は”ふたりぼっち”だった。

お互いの歪んだ愛情の中で生きていて、互いに「夫(妻)のことを本当に理解できるのは自分だけ」「一人では生きていけない」と思い込んでいた。

奈央子は、夫が西崎を刺したら自分も夫も「ひとり」になってしまうと思い、夫を殺して自分も死ぬという選択をした…そういうことなのではないでしょうか?

西崎が無実の罪を被った理由

奈央子が「自分を利用していただけ」という悲しい事実を知ってしまった。そして、自殺してしまった~それなのに罪を被るか?

普通に考えると西崎の行動もおかしい。常人には理解しがたいです…。

奈央子は死ぬ間際に西崎にこう言っています…

「ひどいことして ごめんね」

それは、幼い西崎を虐待していた母親がよく口にしていた言葉。炎に包まれていく母親を見殺しにしてしまった…その罪を償えず、どう現実と向き合えばいいかわからない。だから、奈央子の罪を償いたい。そうすれば、過去と決別できる~現実を生きることができる…西崎はそう考えたのです。

そして、希美に”罪の共有”をしてくれと頼み、希美はそれを受け入れました…希美、優しいというか強すぎますね。

希美・安藤・成瀬~すれ違う想い

インターホン越しに成瀬の声を聞いた希美は叫びました。

「助けて成瀬くん!!」

野口の部屋に着いた成瀬は、部屋の外にチェーンがかけられていることに気付き、中に入り、悲惨な光景を目撃します。

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どうして今自分がここにいるのか分かった
杉下は何も聞かずに俺をかばってくれた
今度は俺の番だ

(成瀬)

こうして、西崎・希美・成瀬の3人(N作戦2のメンバー)は罪を共有することになりました。

安藤が野口の部屋へやってきた時、すべては終わっていました。彼は外されたドアチェーンを見て…

杉下が助けを求めた相手は自分ではなかった

こんなことになるなんて…俺のせいだ

静かに立ち去る安藤。その姿を目で追う希美。成瀬は理解します…チェーンをかけたのが安藤で、希美は安藤のことを守ろうとしているのだと。何も言わず、そっと血まみれの手をつなぐ二人。これも”罪の共有”

■事件から10年~歩き出したNたち

島の駐在だった高野は、15年前の放火事件の真相を妻・夏恵(原日出子)の手紙で知ることに~夏恵は犯人隠避・証拠隠滅の罪を犯していました。高野はこの事実を隠し、妻と共に生きる決意をします。

長年連れ添った夫婦のシーンが泣けました。このことが冒頭の高野のセリフ(安藤との会話)につながっています。”誰かを守るために嘘をつく”~希美はいったい何度こういう嘘をついたのでしょう。

*** **

安藤は成瀬に会い、あの事件の日「希美は安藤のことを守ろうとしていた」と聞きます。事件の真相はわからずじまいでしたが、安藤は過去と決別することができました。

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(希美を支え続けた二人の男~安藤と成瀬)

そしてお互いに「希美(杉下)を支えてくれたこと」に感謝して二人は別れます。

希美は成瀬のプロポーズを受け、島へ帰ることに。安藤は「前を向いて生きろよ!」と彼女を励ますのでした。

西崎は就職活動を開始。野原のじいちゃん(織本順吉)も健在(若干ボケてきてるかもしれないが)です。

*** **

希美は、高松で母に再会します。彼女は昔のことはよく覚えていないながらも、希美に「ごめんね、ごめんなさいね」と詫びました。かつての子供のような”頼りない女”ではなく確かに”母親”の姿で。ただの”毒親”で終わらなくて本当に良かったと思います……。

成瀬の働く海辺のレストランを訪れた希美。成瀬と並んで手をつなぎます。成瀬が希美をそっと抱き寄せ……

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美しい空と海が二人を見守ってくれているようでした。希美が宣告通りの期間しか生きられなかったとしても「もうやり残したことはない」と言えそうな、いや、完治するのではと思わせるような、明るい印象の素晴らしいラストシーンでした!

***

重く苦しい場面も多かったけれど、下手な恋愛ドラマの何倍も”キュン”とさせられることも多くて、どんどん引き込まれていきました。優れた役者の演技に、”ドラマのTBS”スタッフの本気が加わった、数年後に見ても色褪せない名作です(断言)!